DSC00843

US CPA ライセンス申請マニュアル ~ How to Apply for US CPA Lisence


US CPAのライセンス取得・申請は、
巷にはあまり情報がないようなので、
情報収集している人のご参考に
経験をもとに情報を
まとめてみることにします。

そもそも、
日本の公認会計士(CPA)と違って、
米国公認会計士(US CPA)は
試験で4科目合格しただけでは、
名刺にUS CPAと書くことはできません。

名刺に書くためには、
Certificateかライセンス取得が必要。

Certificateはグアム州など、
限られた地域でしか
現在は取得できないみたい。

ライセンスは、
取得すると名刺に書ける他、
米国で公認会計士事務所を
開くことができます。

私は、グアム州ではなく、
受験にあたっての
学歴要件(取得単位数)が
比較的厳しくない、
ニューハンプシャー州で出願して
合格しました。

US CPAは出願州と受験地の
組み合わせは自由で
どこに出願しても、どの州でも、
例えば、ハワイやグアムでも
受験できます。
(現在は日本受験も可能になりました)

ただ、ニューハンプシャー州など
多くの州では、 アメリカの
監査法人での実務経験がないと、
ライセンス取得ができない仕組み。

これ、日本にいて、仕事をしながら
試験に合格した人にとっては、
米国の監査法人での実務経験は
結構難しい要件。

そんな、
合格しただけになってる人によいのが、
ワシントン州(WA)のライセンス取得。

WAは他州での合格実績を
トランスファーでき、
実務要件も日本での経験を認めてくれ、
また、監査法人での経験の他、
経理やコンサルティング経験でもOK。

ワシントン州での
ライセンス申請が済めば、
晴れてワシントン州US CPAと
名刺に入れることができ、
開業することもできるようになります。

ただ、このライセンス取得申請が
結構大変で…。

専門学校のアビタスの受講者ならば、
10,500円でライセンス取得の
サポートが受けられます。

専門学校のプロアクティブでも
同様のサービスがあった気がしますが
こちらは書類作成支援など、
アビタスよりも
至れり尽くせりだったような。

詳しくは
各校にお問い合わせくださいませ。

ライセンス取得申請には、
色々な必要書類がありますが、
まず必要なのは、英文での職務経歴書。

また、職務経歴上、
CPAに必要な能力を鍛える
十分な経験があった旨を、
質問書に沿って答える必要があります。

これ、全編英語なのでなかなか大変。

ほかに、職務経歴書に書いた
経歴の証明として、
在籍証明書が必要になります。

源泉徴収票+英訳したものでも
OKみたいですが、
US CPA取得を機に
転職を考えている人などは、
事前に職場からもらっておいた方が
後々スムーズかもしれません。

また、成績(取得単位)の証明も必要。

最新の情報は都度要確認ですが、
ワシントン州では、
総単位数150単位以上、
会計単位16単位以上、
ビジネス単位24単位以上が必要。

当然、大学院での単位も認定されるので
MBA進学などを検討している人は、
卒業後の申請でもよいかもしれません。

これ、単位が足りない場合は、
専門学校での通信教育+テストで、
単位を補充する必要がありますが、
取得に結構費用がかかってしまうので。

私の場合、MBAに行ったおかげで
総単位数とビジネス単位数をクリアでき
会計単位は8単位足りなかったものの、
アビタスで受験時に通信で取った単位が
8単位あったので、
追加単位は不要でした。

また、上記の記載が真実であると
宣誓する、 宣誓書の提出も必要です。

そして、Experience Affidavitという
別の宣誓書の記載も必要になります。

これをもとに、
US CPAのライセンスホルダーから
証明のためのサインを取得する
必要があります。

アビタスがサポートしてくれるのは
主にここのサインの部分でした。

代表の三輪さんと電話をした後、
提携するUS CPAの方に
サインを頂く形式。

知り合いにライセンスホルダーが
いない限りは、
こういったサポートを使うしか
方法はないのかもしれませんね。

また、申請にはサイン取得の他にも
まだまだ作業が必要で。。。

主な作業は以下7点。
①学歴評価依頼
②Transcript発行依頼
③合格実績のトランスファー
④倫理試験取り寄せ&回答
⑤ワシントン州倫理試験
⑥CPE(継続教育)受講
⑦ワシントン州ライセンス取得申請

①学歴評価依頼は、
FACS / NIESで日本の大学での学歴が、
アメリカの大学で何単位に相当するか、
それを確認•証明してもらうものです。

これ、最新の情報は要確認ですが、
いつのまにかWAは
NIESでないと不可になり。

学歴評価依頼には、
英文の成績・卒業証明書を
厳封したものとそのコピーが必要です。

また、英文の学歴評価依頼書、
郵便局で発行できるマネーオーダーが
NIESは$200必要。

所要期間は申請から2週間程度。

②Transcript発行依頼は、
単位が足りなくて、通信講座などで
米国の大学での単位を
取得した場合に必要になるもの。

これ、アビタスだと、
月末締め、翌月末発行なので、
早めに申請しておいた方がいいです。

①、②とも、結構時間がかかるので、
前倒しで依頼しておいた方がいいかも。

今回、最後⑦で必要な
実務経験証明書の、
実務者からのサインをもらうために、
アメリカのアビタスと提携している
会計士にサインをお願いしたのですが、
これに1ヶ月弱かかりました。

同時並行で①、②の作業をしておけば
無駄がなかったと思うのですが、
手続きの詳細の連絡があったのは、
なんとサインがもらえた後で。

先に作業の連絡をして欲しかった。。。

これから申請される方は、
ぜひ同時並行で
無駄なく動くことをおすすめします。

③合格実績のトランスファーは、
出願州によって手続きが変わりますが、
ニューハンプシャー州は、
ネット申請でOK。

費用は$25なのでたいしたことなく。

④倫理試験取り寄せ&回答は、
AICPAに依頼が必要なもので、
まずは書籍の購入が必要になります。

ネットで注文して、到着までは1-2週間。
費用は2014年3月で
$156.25+輸送費$51.56。

試験は全40問の選択式、
90%以上の正答で合格。

AICPAのものは受験にあたり
書籍に同封されている解答用紙にある
シリアルナンバーが必要。

…というのが、
受験直前に判明して。。。

急遽探し回ったものの、
解答用紙が見つからず。

また書籍を頼むと、
2万円超かかってしまう…。

だめもとで、
サイトにあるコンタクト先から、
解答用紙が見つからないので
送ってくれと
メッセージを送ってみました。

…すると、次の日には連絡あり。

コースコードとシリアルナンバーを
メールですぐに教えてくれました。

1つのナンバーで
3回まで受験できるのですが、
時間は無制限で40問、
90%超の正答率で合格。

これ、なんとかなるかと思っていたら…
1回目の受験は73%…結構厳しい。。
2回目の受験は68%…下がってるし。
3回目の受験は68%…もうだめだ…。

回答を変えても正答率が変わらなくて。

ということは、回答変えたところの
半分が正解で半分が不正解!?

もう何があってるのかわからずで…。

AICPAに問い合わせたところ、
追加料金を払えば、別の
シリアルナンバーをもらえるとのこと。

出費は痛いですが、しょうがない…。
再受験費用を払いました。

でもそのままずっと放置していて、
数ヵ月後に細心の注意の上で再受験。

…したところ、今度は1回目で無事合格!

受験開始からなんと早半年以上。。。

これ、問題は巻末にあるので、
最初からそれを見ながら
勉強するとよいと思います。

はじめそれに気づかずに
フラットに勉強したら
テストの時にまた調べることに
なってしまい。

最初からテストを意識していた方が
効率的かなと思います。

⑤ワシントン州倫理試験は、
オンラインで受験可能で無料。

試験は全30問の選択式、時間無制限で
同じく90%以上の正解で合格。

問題数考えると数問しか間違えられず
これも結構厳しい。。。

ただ、こちらは無事に1発で合格!

アビタスからは
ワシントン州の方が難しいと
聞いていましたが、ワシントン州の方が
ストレートな問題が多くて
解きやすかったかも。

Webなど、どこかに
近い記載はあったので
探してみて丁寧に回答すれば
大丈夫かと。

④のAICPAの方が
回答に確信が持てないものが多く
個人的には難しかった気がします。

⑥CPE(継続教育)受講は、
合格から4年以上経過した人のみですが、
CPE*という教育の受講が必要
*Continuing Professional Education

これ、120単位分のe-learningと
ワシントン州の倫理の講座の
受講が必要。
(WAのものは別料金+テストもあり)

WA以外のCPEについては、
CPExpressという
AICPA提供のものを利用。
1年間のアクセス権を
435ドルで購入できます。

e-learningで受講して試験を受けると
単位が取得できる仕組み。

試験は何度でも受けられて、かつ、
受講時間は計られていないようなので
すでにその領域に詳しい人などは
講義をスキップして受験することも可。

問題はそれほど難しくなく、
70%以上の正答率でパスなので
倫理試験などど比べるとだいぶ気が楽。

ちなみに、ライセンス申請時で起算して
次回のCPEの期間と単位が
決まるかと思うので、
余裕があれば1年間の
アクセス権を利用して
次回分の単位取得もしておくと
コスト削減できるかもです。
(試していないので確証はないですが)

⑦ワシントン州ライセンス取得申請は、
いよいよ最後の手続きで、
実務経験証明書、
AICPA倫理試験修了証、
ワシントン州倫理試験修了証、
CPE修了証が必要。

費用は当時$330かかりました。

ライセンス申請から承認までは
1週間程度と聞いていたのですが、
結局20日くらいかかって。
しかもその間なんの連絡もなく。。。

…以上、
費用も労力も時間も結構かかります。

なんと、準備をはじめてから
結局約ほぼ1年…。
追加単位なしでも費用も
15万円程度かかり。

さらに、ライセンス取得後も、
CPEで継続的な教育受講が必要で
取得も維持も結構大変…。

名刺に書くだけのために、
そこまでやる意味があるかは
正直ちょっと疑問かも。

US CPA、合格にも
もちろん努力はいりますが、
個人的にはライセンス取得の方が
大変でした。

ライセンス取得を考えている人は、
ぜひ心してがんばってくださいませ~。

ライセンス取得するか迷っている人は、
この記事が参考になれば幸いです☆

そもそも名刺交換の機会が多く、かつ
その際に米国公認会計士と
名刺にあることが意味があると
思われる仕事をしている人、
もしくは、米国で開業予定がある人は
ライセンス申請の意味が
あるかなと思います。

さらにライセンス取得を
してもいいかと思うのは
上記の作業諸々に対応する
余裕と資金があり、
(できれば)単位が揃っていて、
実務経験もあり、
合格から4年が経過しておらず
…という条件を満たしている場合のみかなと。

始めると後戻りできなくなるので、
始める前にはよく考えて頂ければなと。

実際にライセンス取得の
意味があったかは
正直よくわかりませんが、
コンサルタントという職業上は
米国公認会計士と名刺にあることは
信用を得る意味で
多少の意味はあるのかなと。

特にCFOなどとお会いするときには
多少評価してもらえている
「気」はします。

あと、将来的なハワイ移住計画の際にも
VISA取得のアピール材料になるかもと
思ったりもしています(笑)

まぁ、せっかく合格したのであれば、
対外的にアピールできた方が
いい気もするので
ぜひ条件が整えば、ライセンス取得まで
もうひとがんばりしてみては?

cpa1

手続完了後に送られてくる証明書は
結構かっこよかったりしますよ☆

会計資格を活かした転職情報はこちらから↓ 


※短期合格のコツやらUS CPA受験の理由や
取ってからの実際の活用度合いなどの生の話などは
ご要望ありそうだったら執筆します。
(ご関心あればコメントやメッセージください)

なお、アメブロの元祖人生上質化サイトでも
以前US CPA関連の記事を書いているので
気になる方はご覧ください。

受験勉強に疲れたら、
ゆるい癒し系にゃんこサイトもぜひ(笑)

簿記検定ほど必須ではないですが
せっかく会計系の資格を受験するのであれば
電卓にもこだわってみるのもよいのでは?
(簿記1級は19才、IFRS検定も28才で合格済☆)

たくさんの書類の整理は便利なクリアファイルにて。

ライセンス証書は変なサイズですが、
折り曲げてこちらのA4のファイルに入れると
きれいに保管できるのでおすすめです。


現在のブログランキングはこちらから↓

にほんブログ村 経営ブログ MBA・MBA取得へ

※本家+元祖人生上質化®サイトの更新がわかる
FBページにもぜひいいねを

<スポンサー広告>

Sho@MBA-Investor-President

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *